クローン文化財の検討

クローン文化財の検討

1月29日の読売新聞編集手帳でクローン文化財の検討の記事があり、私は少し違和感を持っている。現在登録有形文化財の建物の保全計画に携わっていることもあり、文化財の案件についてはとても慎重に扱う必要があると感じている。
クローン文化財とは、年間公開日数が制限されている重要文化財以上のものを3Dプリンターでレプリカを作り、観光・教育分野に広く公開していくという考えである。
違和感の理由は、レプリカをもって伝えられるものは形や色などの一部のものだけで、本当の歴史的文化的な価値は伝えることはできないからである。例えば茶の湯の茶碗などは本物そっくりに作りようがなく、プラステッィクの茶碗を見せられても何も感動しないだろう。3Dプリンターの活用は過去に向かうのではなく、未来に対して活用するべきものとするのが基本である。また、重要文化財以上の美術品・工芸品はフランスやイタリアのように外交戦略に使っていくべきだと考えている。

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