窯のある広場・資料館 kiln museum

previous arrow
next arrow
Slider

大正時代の建物を改修したものであるが、足掛け3年に及ぶ大プロジェクトになってしまった。長い時間かかってしまったのには理由がある。中央部に位置する土管を焼いていた窯は煉瓦で作られているが、経年変化による劣化が激しく、劣化を防ぐための方法をいろいろな専門家の意見を聞きながら進めていったためであり、もう一つは、建築基準法と文化財保護法の2つを同時にクリアするための協議を1年以上もかけてに進めてきたからである。完成したものはあくまでも昔のままの雰囲気である。文化を残すということの難しさを体感したプロジェクトであった。(左官:久住有生、安達左官 内装デザイン:axis トラフ建築設計事務所他)

森の中の保養所  recreational facility

previous arrow
next arrow
Slider

夏の避暑地にある築30年ほどの保養所の内部全面リフォームである。バブル期に作られた改修前の内装は、白を基調にしているものの大理石をふんだんに使用した少し派手なデザインであったが、品のあるクラシカルな装飾と職人技が主要な箇所にちりばめられバランスの良い落ち着いた空間に仕上げている。音楽ホール兼講堂にリニューアル部分には、コーナー部に暖炉を設置した。その周りのマントルピースはビクトリア朝の、本国英国骨董店から取り寄せたものを採用している。現代の素材を使った部分とクラシックな装飾との調和を考えるうえで、両者の素材の質感、造形の大きさ等に細心の注意を払って設計した。グローバルになっている世界で、ドメスティックな技術を大切にしてい行くことは簡単なようで難しい。この流れは、技術の革新というよりグローバル化による情報の影響によるものが大きいと感じている。(左官:久住有生、タイル:白石普、ステンドグラス:大屋美穂)

土・どろんこ館 clay museum

previous arrow
next arrow
Slider

土をテーマにしたワークショップと展示室を兼ね備えた企業文化施設。外部は版築という技法で作られた土壁で大量の土を使ってつくられている。重量感のある外観であるが内部は曲線を多用した軽やかな空間に仕上がっている。
外観は控えめで版築の土壁が全体をまとめている。地元の土を大量に運び施工した。平屋であるが、土をあげるのに土木用什重機を使い施工を行っている。桁行側の外壁は少し上部を打ち上げに傾け耐震目的で構造的な安定を考えている。室内は少し暗めにして洞窟にでも入ったかのような雰囲気にしている。入口近くの曲がった壁はじゅらく土と旧帝国ホテルで使われた黄土で焼いた煉瓦を組み合わせた大壁でこの建物のシンボルとなっている。(外構:株式会社彩土、左官:久住左官、家具:笠山家具工房、サイン:東南西北デザイン、写真:日暮雄一)

建築陶器のはじまり館・テラコッタパーク terracotta museum and park

previous arrow
next arrow
Slider

屋外展示のテラコッタパークと室内展示の建築陶器のはじまり館に分けられており、建築陶器のさまざまな技法を見ることができる。テラコッタとは大正から昭和初めにつくられ、主に建築外装に取り付けられていた建築装飾陶器で、すでに建築本体はどれもなくなってしまっている。日本の戦前モダニズム建築以前の貴重な資料であり、その多くはこの場所である愛知県常滑で作れらたもので、土管の生産と同じくらい人気の商品であった。
室内展示の目玉は、旧帝国ホテルの食堂部分の柱である。フランクロイドライトが当時日本に来て格闘していた煉瓦・コンクリート造の断面を見ることができる。室内に入る外観には大きな庇と黒いテラコッタが2つの軒の隅部に用いられている。夜にはライトアップが楽しめる。建築は全体的にモノトーンで、広場に植えられた植物が生き生きと見えるように考えている。小さい広場であるが、細部までこだわったデザインが人々を飽きさせない。手すりや門扉、雨水ますなど細部で実験的なことを行っている。(お時間あれば見学にお越し下さい。)(外構:株式会社彩土、左官:久住左官、家具:笠山家具工房、サイン:東南西北デザイン、写真: 日暮雄一)

工作機械メーカー工場展示 machine tool display at a factory

previous arrow
next arrow
Slider

工場展示とは言葉は聞きなれないかもしれないが、現在、日本の製造業は、安い労働市場を求め海外に移転を繰り返した結果、国内には稼働していない空っぽの工場が増えている。この空いた工場を企業の宣伝の場として製品の展示、品質の安定のための様々な取組の紹介などを行い、企業ブランドを確立し、新ビジネスの展開を図っている。
我々設計側も、あたらしい試みで試行錯誤を繰り返しながら改修工事と展示計画を同時に行った。2400㎡の大きな工場の改修前の状態から雨漏りや床の劣化状況を把握し、ショールームとしての機能に変えるため、バナーや照明を配置している。4つの新しい入口を設けまたその周辺部に人工芝を敷き、工事を働く場から楽しむ場に変えることを目標にした。この工場の主力商品を検査する部屋に並ぶ顕微鏡などの器具の方が建築費よりはるかに高額で技術差を感じた。倉庫の壁に用いた卵の殻からつくったエッグタイルの詳細。タイルというよりエコカラットに似た機能的素材といえるかもしれない。(展示サイン:東南西北デザイン)