自然素材講座 材木の規格
材木の規格

木材の呼称
- 小口 繊維方向に角度をもって切った切断面
- 木端 小口以外の面
- 成 使用する部材の断面の鉛直方向の長さ
特に梁に高さ(成)は構造の強度を示しているので重要な数値となる。
木材の規格
主に板類、挽割り類、挽角類の3種類に分けられる。かつては尺貫法で行われていたので、3の倍数が基本的な考え方となっています。

- 板類
厚さ7.5㎝未満、幅が厚さの4倍以上のものをいう。
- 板 厚さ3㎝未満、幅12㎝以上
- 小幅板 厚さ3㎝未満、幅12㎝未満
- 厚板 厚さ3㎝以上
上記の3つの種類に分けて呼ばれている。材木屋とのやり取りでは頻繁に使う言葉ですが、改めて厳密な数値で決められていることを知りました。厚さ3㎝というのは昔でいうと1寸に当たり、見た目にわかりやすい寸法です。
- 挽割り類
厚さ7.5㎝未満、幅が厚さの4倍未満のもので、断面が正方形のものを正割、長方形のものを平割という。
- 挽角類
厚さが7.5㎝以上のもので、断面が正方形のものを正角、長方形のものを平角という。
特殊な木材

- 押し角(バタ角)
丸身付き(耳)の正角の種類をいう。小さい丸太の歩留まりを抑えるために芯持ち材で見えかかり出ない束や小屋組みで使われる材で、端太角とも呼ばれている。 - 二つ割、三ツ割、四つ割
3寸5分(105㎜角)もしくは4寸(120㎜角)の角材を基準に2つ、3つ、4つに割いたものをいう。間柱や筋違に使用するので材木屋には常備している材である。 - 太鼓落とし
丸太の平行な2面を切り落とした、断面が太鼓のような形になっている木材で小屋梁などの使われる。平らな平面を作りことで丸太よりも墨付けやほぞなどの仕口の造作にも加工しやすくなり、また表面積が増え木材の乾燥を促進させることにもつながる。 - 平物・丁物
長さが3間(5.46m)以上で幅2尺(60㎝)厚さ1尺(30㎝)以上の、末口が3尺(90㎝)以上の大材を2つに割いたもの平物という。また同様の断面で3間未満のものを丁物という。柱間が2間(3.64m以上)の差し鴨居などに使われる特殊な材である。古い家ではよく見かける材であるが、私は材木屋にこの手の材は注文したことがないので、この言葉を使ったことがない。