別荘を検討するとき、建築費には意識が向いても、
維持費については後回しになりがちです。
しかし、完成から数年経ったあと、
多くの別荘オーナーが実感するのはこういうことです。
- 建てる費用より、使い続ける費用のほうが重い
- 管理や補修が思った以上に手間
- 行く頻度が下がると、さらに負担に感じる
実はこの維持費、自然素材の選び方次第で大きく変わります。
この記事では、「自然素材=高い・手がかかる」という誤解を解きながら、
別荘の維持費を下げるための現実的な素材選びを整理します。
1|別荘の維持費は「劣化」ではなく「関係」で決まる
まず大前提として、別荘の維持費が高くなる原因は、
単なる劣化ではありません。
問題になるのは、
- 劣化=不具合になる素材
- 変化=価値が下がる素材
を選んでしまうことです。
こうした素材は、
- 傷が目立つ
- 汚れが許されない
- 少しの変化で補修が必要
結果として、「放っておけない建築」になります。
別荘では、常に手をかけられないからこそ、
素材との関係性が重要になります。

2|維持費がかかる素材の共通点
まず、維持費がかさみやすい素材の特徴を整理します。
(1)完成時がピークの素材
- 均一で完璧
- 新品感が価値
- 経年変化を想定していない
このタイプの素材は、
- 少しの傷で印象が落ち
- 補修が部分対応できず
- 全体交換になりやすい
結果、維持費が高くなります。
(2)専門業者でないと触れない素材
- 補修方法が限定的
- 材料が特注
- 工程が複雑
別荘では、
- すぐに業者を呼べない
- 小さな不具合を放置しがち
という状況が多いため、手を入れづらい素材ほど、
結果的にコストがかかります。
3|自然素材が維持費を下げる本当の理由
ではなぜ、自然素材が別荘の維持費を下げるのでしょうか。
理由はシンプルです。
「直しながら使える」から。
(1)劣化ではなく「馴染み」になる
土・漆喰・無垢材は、
- 傷が増えても違和感になりにくい
- 色の変化が味になる
- 完璧である必要がない
そのため、
- 小さな変化に神経質にならない
- 補修のタイミングを選べる
結果として、精神的な維持コストも下がります。
(2)部分補修ができる
自然素材の多くは、
- 削る
- 塗り直す
- 上から重ねる
といった対応が可能です。
つまり、
- 全面やり替えになりにくい
- 必要なときに、必要な分だけ
手を入れればいい。
これは、長期的に見ると非常に大きな差になります。
4|別荘に向いている自然素材の選び方
ここからは、
維持費を下げる視点での具体的な素材選びです。
(1)土壁・左官壁|「放っておける壁」を選ぶ
別荘の内壁で重要なのは、
- 汚れにくさではなく
- 汚れを気にしなくていいこと
土壁や漆喰は、
- 光で表情が変わる
- 小さな汚れが目立ちにくい
- 補修が比較的容易
結果として、
- 壁の状態を気にしすぎない
- 行くたびにストレスがない
という状態をつくります。
(2)無垢材|「交換前提」ではなく「育てる」素材
床や造作で使う木材は、塗装で完全に固めるよりも
面を活かす仕上げのほうが、長期的には維持費が下がります。
- 傷が入っても研磨できる
- 部分補修が可能
- 年数が経つほど落ち着く
別荘では、「きれいに保つ」より「使われて馴染む」ことが重要です。
(3)素材を「増やしすぎない」
自然素材を使う場合でも、種類を増やしすぎると管理が大変になります。
- 木は2〜3種類まで
- 左官も基本1系統
- 仕上げのルールを決める
素材を絞ることで、
- 補修方法がシンプル
- 管理の判断が楽
- 見た目も安定する
結果として、維持費も下がります。
5|自然素材でも「選び方を間違える」と高くつく
注意したいのは、自然素材=何でも良いわけではない、という点です。
- 表情を出しすぎた仕上げ
- 特殊な施工方法
- 職人依存度が高すぎる素材
これらは、
- 補修できる人が限られる
- 同じ材料が手に入らない
といった理由で、維持費が上がることがあります。
別荘では、「誰でも扱える自然素材」
という視点が非常に重要です。

6|維持費を下げる最大のポイントは「気にしないで済むこと」
実は、別荘の維持費を一番下げるのは、メンテナンス頻度ではなく
気にする頻度です。
自然素材の別荘は、
- 少し汚れても成立する
- 傷があっても価値が落ちない
- 完璧でなくていい
この「気にしなくていい状態」が、
結果的に、
- 業者を呼ぶ回数を減らし
- 無駄な補修を減らし
- 行く頻度を上げる
という好循環を生みます。
7|維持費が下がる別荘は「長く使われる」
最後に、とても大切な視点です。
維持費が下がる別荘は、結果として、使われ続けます。
- 行くのが億劫にならない
- 管理が負担にならない
- 気負わず滞在できる
自然素材は、別荘を「所有物」ではなく
付き合い続ける場所に変えてくれます。
まとめ|自然素材は維持費を軽減させる
別荘の維持費を下げる自然素材の選び方とは、
安い素材を選ぶことはなく長く使える関係をつくること
です。
- 劣化ではなく馴染みになる
- 部分補修ができる
- 気にしなくていい
こうした素材は、初期費用以上の価値を、
時間をかけて返してくれます。
別荘は、完成した瞬間よりも、
使い続ける時間のほうが長い建築です。
その時間を軽く、気持ちよくするために、
自然素材は非常に合理的な選択なのです。




