中世日本海・黒のやきもの 珠洲焼の歴史とモノトーンの空間構成 黒を基調とした焼き物の魅力を最大限に引き出すため、壁だけでなく床も細工した会場デザイン。素朴な風合いの中世の素焼きから現代作品まで、海路で広まった伝統の重みを空間で表現。 能登半島の珠洲で受け継がれてきた焼き物文化を紹介する展示会場。中世から現代までの作品が一堂に並んでいます。黒を基調とする珠洲焼の特徴に合わせ、会場全体をモノトーンで統一。壁面と床の造作が器の存在感を際立たせています。中世の壺や甕など、生活に密着していた陶器類。縁の薄さなど職人技の精度が伝わります。焼き物だけでなく、珠洲の大地が育んだ文化や工芸も紹介。土の多様性が日本文化を支えてきたことを示す展示構成。地元の特産品コーナーを併設。地震前に開催されたイベントで、地域の復興への思いを込めて企画されました。完成された展示空間の裏側には、図面段階で多くの要素を統合する設計プロセスがあります。全体が把握でき、かつ見積りにも対応できるよう工夫した平面図。シンプルだが機能性の高い設計図です。 前に works一覧に戻る 次へ