廃校の玄関口を芸術祭のために仮設の入り口のようなものを作りました。この会場は土をテーマに数名の作家が展示する場所なので入り口はどこかユーモラスで楽しくなるようなものであればと思って設計・施工しました。

土を使った造形は、左官の技術を基本にしています。ここでは土間の技術を塗り壁の技術を使用しています。通常2つはそれぞれ別に施工されていますが、2つをつなぎ合わせてみてはそうなるのか実験的なトライアルもしています。

サインも漆喰で作ってもらいました。(左官 本田匠)

仮設のゲートですが人が潜り抜けるものなので壊れないようにしっかり作っています。

地元で土壁に使用しているものを使っています。この地方では「べと」と呼んでいて粘っこい土です。農業用に主に使われています。左官の材料としては少し砂けが多くて一見固まったように見える土も意外ともろく表面から風化していきます。この土で版築をしましたが、失敗して何度もやり直しました。

背の低い版築ですが30mほどあって完成したときには腕が腫れて感覚が鈍くなっていました。

地元に植生しているススキを利用して受付小屋を制作してみました。(製作 和合廣明)

製作で大量の廃材が発生したのうまく利用してベンチを作りました。即興的な作品です。

製作する前に材料集めです。時間がかかる作業なのできちんとした準備が必要になります。

一つ一つ手作業です。簡単そうに見えますがやってみると大変です。

規模が小さかったのでゴールが早く見えましたが、一軒の住宅で茅を葺くとなると大変な作業になります。とても数名が行う仕事ではなりません。昔の人はえらいなと感じます。

原料となっている土の塊です。まずは乾燥させて砕いていきます。

別の作品で使用した泥コン車を手配して泥を持ってきてもらっときのシーン、日本では泥を作ってくれる会社も運んでくれる人もわずかになりました。

砂や砂利そして石は左官の作業するうえで重要な材料です。ひとつひとつ見ていくことがとても重要です。信濃川周辺で採掘している砂利工場の材料置き場です。

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