琵琶湖周辺の伝統的な建築2 竹の壁

竹を外壁に仕上げとして使っているのを初めて見た。竹は建材として軽くて曲げやすい長所があるが、腐りやすく節の部分で硬くて造作がしづらいという短所も持ち合わせている素材で、気を付けないといけない素材である。竹を使うと一気に和風建築になっていくので効果的に使いたいと思うがいつも勇気が出なくて断念してしまう。外壁全面に竹を使うのは、竹が腐っていくリスクと腐った後の処理にも困る曲者である。この家は、彦根市にある足軽組屋敷の一つで歴史的な保存建物として登録されている。竹を使った歴史的な根拠もあるのかもしれない。壁土の中に小舞として使われる竹と同じ真竹である。関西地方に来ると面白いデザインが何気ないところに転がっている。街並みの散策は貴重な教科書のようなものである。

お問い合わせ

自然素材に関する建築設計のご質問・お悩みがありましたら、お気軽にお問い合わせください。