吉阪隆正展示

吉阪隆正展が東京と現代美術館で開催されています。何回か行われていた吉阪展ですが、すっきりした展示方法で分かりやすくてよかったです。

特に展示後半の山岳建築・有形学から都市計画へと発展していく過程が丁寧に紹介されていて感動しました。都市計画の中で「不連続統一体」という概念を生み出し、実践しようとした経緯がよくわかりました。大きな国という単位よりも一人の人間が中心に計画をくみ上げていくという考えは、実践段階になると難しいところでその部分をスケッチと文章で挑み続けていく姿勢は天才だと感じました。
都市計画の中で「不連続統一体」という概念を生み出し、実践しようとした経緯がよくわかりました。大きな国という単位よりも一人の人間が中心に計画をくみ上げていくという考えは、実践段階になると難しいところでその部分をスケッチと文章で挑み続けていく姿勢は天才だと感じました。
もし、現代にもし生きていたらどのような生き方をしていたのかと想像すると楽しくなるような人物で、真の国際人というより宇宙人のような計り知れないパワーを持っていた人という感じを受けました。

モダニズムの巨匠ル・コルビジェの弟子として評価されている部分とその後のモダニズムとは関係のないと思われる土着的で人間中心的な思考に進んでいく過程は、一見異質的な流れとみられてしまいますが、コルビジェが初めから持っている視点を発展させたものではないか、建築の五原則やモジュロールなどの考えと有形学は同一線上で語られるべき視点ではないのではないかと感じました。

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