遊郭建築の再現パース
昭和初期に作られた遊郭を移築再現する進行中のプロジェクトで製作したパース図です。大正モダンの粋な感じと和風な雰囲気を混ぜ合わせた建物が使われた当時を想像しながら細部まで表現しました。通常の木造建築の移築では柱梁などの主要構造物を保存しますが、度重なる水害の被害で基礎部分の躯体が腐っており保存が難しく、建具や天井板などの意匠部分のみの保存を行っています。既存の建具などに合わせて柱梁をつくっていくという難易度の高い設計作業となっていきます。
現在は、既存部分を再現できるように解体前に実測したデータを図面化しております。その流れで竣工時のイメージパースを起こしました。通常パース図は未来の建物のためにイメージを伝えるものですが、今回は過去にさかのぼって竣工した建物のパース図ということなので設計者としてとても違和感のあるものでした。
現在を基軸に時間軸のベクトルが反転するという異次元の取り組みですが、パースを作成していて根拠のないものですが乗り切れそうな気分になってきました。プロジェクトの進みは緩やかですが、今後もこのブログで紹介していきたいと思います。
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